
ワンちゃんの去勢手術(玉をとる)手術を受けていない場合、老齢になって男の子特有の病気が出る場合があります。
精巣の腫瘍、前立腺主題、会陰ヘルニア、肛門周囲腺腫などがあります。
今回の子は肛門周囲の腺癌、「肛門周囲腺癌」です。
肛門周りの腫瘍(できもの)は小さい内なら大した手術ではないのですが、大きくなると厄介です。ジクジクして出血を起こしたり、排便が難しくなります。
そもそもデキモノが肛門に出来るので、大きくなると肛門の筋肉も一緒に取らなくてはならなくなります。
肛門の筋肉の大部分がなくなると、肛門をキュッと閉めることができなくなり、ウンチがダラダラ出てしまいます。
これは生活上、非常に苦労を伴う事になります。
肛門は血管の分布も多いので出血も多くなります。
またデキモノをとった後の傷口には容赦なく、ウンチがついてきます。抜糸までの術後の管理が非常に大変です。
このように男の子特有の病気は、すぐに死に至る事はありませんが、術後が厄介な場合が多いので、
「交尾させないから、去勢しない」というよりは
将来の病気の予防として去勢手術を受けて頂いた方が良いと思います。
