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心臓病が進行すると・・・・肺水腫

肺水腫の犬

心臓が悪くなってきたときに飼主様が「咳がでるようになった」「息切れがひどい」などのお話しから心臓病が発覚することがあります。

 

しかし症状のないまま、心臓病が悪化してしまう事もあります。

 

今回は下痢の症状で来院されましたが、聴診と呼吸状態から心臓病の悪化した状態、肺水腫を疑い、ICU(集中治療室)に入院した子です。

心臓1
心臓2

この病気はいわゆる救急疾患に属する疾患で、命に関わる状態です。

空気を吸って酸素のを取り入れ、体の二酸化炭素を出すための肺の中に水が溜まっている・・・・陸に居ながら溺れている状態で、本人も非常に苦しいです。

 

それは心臓と肺という、生きるために最重要の臓器が病気だからです。

 

仕事が忙しい時、12時間くらいご飯が食べられない事があります。お腹はすきますが、死にはしません。

 

トイレがなくて、おしっこを我慢することがあります。なかなかつらいですが、1時間くらいは大丈夫です。

 

しかしちょっと1時間、呼吸を止める、心臓を止める、ということはできません。止めたら数分で、あるいはもっと早く本当に死んでしまいます。

 

ですからすぐに最高の治療を最高の状況で行う必要があります。治療が間に合わなければ死んでしまうのです。

心臓3
心臓4

幸い、この子は入院3日目の検査で肺水腫の改善と呼吸状態の改善が見られたので退院となりました。

 

最初の来院理由である下痢も止まっています。下痢は心臓性、呼吸困難によるストレスの影響だったと思われます。

 

自宅にレンタルの酸素室を借りてもらい、急変に備えつつ、心臓のお薬を飲んでいます。

心臓5

上の写真は退院数日後のレントゲン写真です。ひどく悪くはなっていませんが、また水が立ってきています。つまり、今飲んでいるお薬では足りない可能性があります。

残念ながら本人のために、お薬の増量を考える必要があります。

 

このように、退院しても、それで「もう安心」・・・というわけでは無く、定期的に病院に来て頂き、検査を受けてもらい、治療内容の確認をすることは本当に大事です。

 

「心臓から雑音がする」と言われたワンちゃん・ネコちゃんは是非、病気をほっとかずに定期的に病院に来て、治療を検討してください。